PPシートは真空成形できる?材料の特徴・成形のコツ・FORMART 3での成形事例
PP(Polypropylene/ポリプロピレン)は一般的な熱可塑性プラスチックで、耐熱性・耐薬品性・低吸水性などの特徴があります。LDPEよりも硬く、食品容器やパッケージ、さまざまな日用品に使用されています。
PPシートも真空成形で加工できます。今回はMYYARDがFORMART 3 スマート真空成形機+1.0mm PPシートを使用し、花型のモールドを製作しました。実際の成形事例をもとに、PPを真空成形する際に注意したい加熱方法や成形のポイントをご紹介します。
PPシートとは?
PPはPolypropyleneの略で、日本語ではポリプロピレンと呼ばれます。
PPは耐熱性・耐薬品性・低吸水性などの特徴を持つ素材です。加熱すると軟化して成形できるため、熱成形や真空成形などの加工に使用できます。
身近なところでは、食品容器やパッケージ、さまざまなプラスチック製の日用品にPPが使用されています。
ただし、「PP」は素材の種類を示す名称です。成形品を食品に直接触れる用途で使用する場合は、使用するPPシートが関連する食品接触材料の規格に適合しているか確認してください。
PPとLDPEの違いは?
PPとLDPE(Low-Density Polyethylene/低密度ポリエチレン)は、どちらも熱可塑性プラスチックで、真空成形に使用できます。
両者の違いとして分かりやすいのが、素材の硬さと柔らかさです。
| 特性 | PP | LDPE |
|---|---|---|
| 素材の硬さ | 硬めで剛性がある | 柔らかい |
| 耐熱性 | 比較的高い | 比較的低い |
| 耐薬品性 | 良好 | 良好 |
| 吸水性 | 低い | 低い |
| 柔軟性 | 靭性があり、比較的硬め | 柔らかく、柔軟性が高い |
| 真空成形時の特徴 | 均一な加熱が重要 | 柔らかく、形状に沿わせやすい |
| 主な用途 | 食品容器、パッケージ、日用品 | 軟質パッケージ、容器、保護用品 |
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FORMART 3でPPシートを真空成形できる?
はい、成形できます。
今回は1.0mm PPシートを使用し、FORMART 3で🌸 花型のモールドを真空成形しました。
実際のテスト設定:
- 材料:PP 1.0mm
- 機種:FORMART 3
- 成形温度:195°C
- 予熱:必要
真空成形後は、花びらから中央部分の立体的な模様まで再現できました。
今回の195°Cは、1.0mm PPシートを使用した今回のテストで実際に設定した温度です。PPシートの種類や厚み、金型形状によって適した成形条件は異なるため、実際の材料の状態を確認しながら調整してください。
PPを真空成形する前に予熱が必要な理由
PPの成形では、均一に加熱することが重要です。
そのため、PPシートを本加熱する前に機械を予熱します。シートの端まで熱が伝わりやすい状態にすることで、温度をより均一にしやすくなります。
機械の予熱が完了してからPPシートの加熱を始めることで、その後の成形状態も安定しやすくなります。
PPを真空成形する際に、特に注意しておきたい工程のひとつです。
PPは真空成形時になぜ破れやすい?
PPは加熱して軟化すると流動性が高くなるため、真空成形時にシートが破れやすくなることがあります。
このような材料特性に対して、微細孔成形プレートを組み合わせて成形する方法があります。
微細孔成形プレートには多数の小さな吸引孔があり、吸引をより均一に分散できます。局所的に吸引が集中する状態を抑え、よりきれいな成形結果につなげることができます。
PPのように成形時の材料状態に注意が必要なシートでは、微細孔成形プレートを使用する方法も選択肢のひとつです。
⬇️ FORMART S スマート真空成形機+微細孔成形プレートを使用してドラえもん型のモールドを成形

PPで立体モールドを作る
PPシートは食品容器やパッケージだけでなく、真空成形によってさまざまな立体形状に加工できます。
今回は1.0mm PPシートを加熱し、花型の原型を使って真空成形しました。花びらと中央部分の立体的な模様をシートに転写し、花型のモールドを製作しています。
完成したモールドは、例えば次のような用途に応用できます。
🌸 プリンやゼリーなどの型
原型を変更すれば、同じ真空成形方法を使ってさまざまな形状のPP成形品を製作できます。
PP成形品を実際に食品用途で使用する場合は、関連する食品接触材料の規格に適合したPPシートをご使用ください。

PPを真空成形する際の2つのポイント
今回のFORMART 3+1.0mm PPの成形結果から、PPを成形する際には特に2つのポイントに注意します。
1つ目は予熱です。PPの成形では加熱の均一性が重要です。シートを本加熱する前に機械を予熱しておくことで、シートの温度をより均一にしやすくなります。
2つ目は微細孔成形プレートです。PPは加熱して軟化すると流動性が高くなり、成形時に破れやすくなることがあります。微細孔成形プレートを組み合わせることで、よりきれいな成形結果につなげることができます。
今回は195°Cの設定で1.0mm PPの花型モールドを成形しました。FORMART 3によるPP真空成形の実例として、今後さまざまなPP用途をテストする際の参考にしてください。







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